宇宙の全てはここから始まった。
遥か昔、銀河系や他の星団が幾万もある宇宙を形成する前のそのはるか昔。宇宙には一つの光の玉があった。その光の玉がある以前には何もない真っ黒な暗黒の宇宙だった。時間も空間も次元も何もない全くの暗闇の空間。
人はそれを虚無と言ったが、何もないその宇宙には無から有へ湧き出す何かがあった。それは言葉が生まれる以前のことなので、それをどう表現したらいいかそれさえも生まれない空間だった。
その何かが生まれだすその空間。それを120億年経った聖人たちはそれを”空”と言った。人によってはこの空間が一瞬でも存在したら、居ることが出来なくて命を絶とうとするような何もない空間に実はなにか”有る”。無いようで有る。有るようで無い。そんな禅問答のような空間にただ一つ光の玉が現れた。
そしてその光は”有る”ことの証明するかのように、その光を輝き続けた。
その光が天之御中主神。日本の古事記の一番最初に出てくる名前の神だ。科学的にも量子物理学で日本の佐藤勝彦教授と米国のアラン・マングース教授が提唱しているインフレーション理論がそれより1300年前の歴史書に書かれていることを言っている。
その古事記でいう天之御中主神、量子物理学でいう一つの光の玉。その存在感を放ち続けているこの原始の玉は無から有、有から無とその存在だけで二つに分かれている。それが分裂の始まりだった。お母さんのお腹にある卵子は最初は一つの”卵子”でしかなかった。
そこに精子が入り卵子は細胞分裂を始める。同じように一つの暗闇の中にある光の玉は分裂を始めた。そう天之御中主神は最初の一つの神。天之御中主神=光の玉。
その天之御中主神という光の玉は卵子の細胞分裂が始まったように、高御産巣日神、神産巣日神が生まれ、そこから国之常立神、天之常立神、他四柱が生まれた。その分裂が急速に起こったのがビックバンだ。
光の玉が破裂するように分裂して飛び散り、さらに分裂が広がりそうやって形成されたのが今の宇宙だ。
そう、古事記はそんな宇宙創成を神話として伝えている。それと同じことを科学は立証しようとしている。遥か昔の神話は誰かが感じたところから。科学は立証から。それぞれ道は違うが、同じ道を辿ろうとしている。
日本の神話にあるお話はただの御伽話ではなく、この宇宙の原理原則を後世に伝えようとしている。今ある神社の全てはこの天之御中主神から全てが始まる。必ずいなくては成り立たない神の名前。
今は太陽を象徴する天照大御神。天之御中主神が生まれてずっと後に生まれた神だ。古事記で98番目に出てくる。だけど天之御中主神を祀っている神社は天照大御神を祀っている神宮・神社に比べてそこまで隆盛ではない。
だけど、今年その宇宙の根源の神にお参りに行ってきました。全ての源の神に感謝を伝えに。全ては宇宙の源はこの神から始まる、その神にご挨拶をしようと。
そこから眺める眺望はバツグンでした。
ここの神社は大阪交野市にある星田妙見宮。一度お参りに行ってみてはいかがでしょうか?